英式綿番手と仏式綿番手お話
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絹紡糸や副蚕糸(主に短繊維)で使う「 番手 」と言う太さの単位
これが実に憎たらしくてややこしい!
「訳解んない?」と言う人はおおいはず!
絹紡績糸だけでもややこしいことに規格が2種類あります。
英式綿番手(EC)と呼ばれるやつともう一つは仏式綿番手(MC)
通称メートル番手の2種類。
しかもこの番手表示は数が
大きくなるほど細くなる解りにくい野郎なのです!
日本では通常、英式綿番手(EC)を使い中国生産の商品は仏式綿
番手(MC)を使ってきました。
しかし最近では日本産の絹紡糸も
ほぼ無くなり、(国産の名前の製糸も中国などで作っているのです)
私たち生糸業界でもMC表示でする事が普通になってきました。
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■ 仏式綿番手(MC)の基準
1番(MC)=1000mで1000g
2番(MC)=1000mで1000/2g (500g)
60番(MC)=1000mで1000/60g(16.6g)
→149.4デニール
ちなみにデニールに換算すると
(計算式)
(1デニールは9000mで1gだから)
1000m:16.6g=9000m:?g
?=149.4g(149.4デニール)と言うことになります。
だから絹紡糸36/2ECと言う糸はその糸が2本合わさった糸な
ので、およそ300デニールと言う計算になります。
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■ 英式綿番手(EC)の基準
1番(EC)=840ヤード(768m)で1ポンド(454g)
2番(EC)=840ヤード(768m)で1/2ポンド(227g)
36番(EC)=840ヤード(768m)で1/36ポンド(12.8g)
ちなみにデニールに換算すると
(計算式)
(1デニールは9000mで1gだから)
768m:12.8g=9000m:?g
?=150g(150デニール)と言うことになります。
ECと少し差はありますがこれぐらいは製品ロットによっても誤差があるので余り深く考えないで!
(実際生糸の21中も20/22dnと表示され
20デニールと22デニールの間と言う感じなのです。)
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また一般に流通している絹紡糸には次のような物があります。
絹紡126/2EC = 絹紡210/2MC 85デニール
絹紡 84/2EC = 絹紡140/2MC 130デニール
絹紡 72/2EC = 絹紡120/2MC 150デニール
絹紡 48/2EC = 絹紡 80/2MC 225デニール
絹紡 36/2EC = 絹紡 60/2MC 300デニール
ややこしい書き方ですがどちらの名前も同じ商品を意味します。
84/2ECは80/2ECという表示で販売されている場合もあります。
現在当店ではすべての絹紡績糸を通常販売しています。
ちなみにMCに0.6をかけるとECの数字になります!
60(MC)x 0.6 =36(EC)
繊度の単位は他にも麻番手など色々ありますが本日はこの辺で!
※これらは2000年11月27日に西陣の糸屋が発行したメールマガジンを変更した内容です。
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最終更新日2012年2月
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