シルクって?絹糸って?何?
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毎回毎回ですが悩むのがどんなネタを喜んで頂けるか?
(喜んで頂ける他、私にその原稿を書く知識があるかどうか、、、)
お題目が無ければそろそろ廃刊するか本当に悩んでしまいます。
そして考えに考えた結果、今回のお題目にしたのが、、、
今さらながら
「絹(シルク)って何?!」(爆)
苦節10年、約50話も色々な絹のうんちくを書いてきて本当に今さらながらのこのお題目。
笑えます。呆れます。
てな事で「絹(シルク)」についてご説明させて頂きま~す。
絹(シルク)とは、、、
蚕蛾(かいこが)と言う種類の蛾(が)が蛹(さなぎ)になる際に
つくる繭玉(まゆだま)を原料として作られた繊維の総称。これですべての説明は終わりと言えば終わりなんですが、、、汗
せっかくだからもう少し詳しく解説させて頂きますと、、、
まずはすべてのシルクはここから始まる原点「繭」
◎繭玉(まゆだま)
蚕蛾(かいこが)が卵から生まれ幼虫の間沢山の桑の葉をひたすら食べ、そして蛹(さなぎ)になる為に体内で製造蓄積されたたんぱく質(シルクプロテイン)を
一昼夜かけて約1500メートルもの1本の糸にして吐き出して作られた繊維のかたまり。蛹から考えれば自分の身を守る家。
○繭の重さは、1.5~2.0g
○繭の重さは、0.8~1.5g(乾燥時)
そしてすべてのシルクの原料「繭糸」
◎繭糸
繭の白い俵型の部分。(繭から蛹を抜き取った部分)
5~10マイクロメートルの2本のフィブロインと言う繊維にセリシン
と言う糊状の物質で包んで吐き出して出来た糸。
この部分が絹(シルク)で加工方法によって色々な形状の繊維になります。
糸の断面が丸みのある三角形をしていてこの微妙な形が絹の光沢の秘密。
○糸の太さは、2.0~3.0デニール(生糸の原料になる糸の太さ)
○糸の長さは、1100~1500m。
重量で配分は、フィブロイン約70%、セリシン約30%
と言う説明になり「繭糸」を原料として下記のような繊維原料になります。
※上記数値は家蚕という品種の一例です。
◎生糸
繭玉から1本の糸を繰り出してそれを数本引き揃えて初めて生糸と言う細い絹糸になります。
動物性唯一の長繊維で光沢が一番あり軽い。
絹糸の光沢と言えばやはりこの生糸を原料とした繊維製品となります。
光沢がある高級な下着はこれが原料。これぞシルク!ザ・シルクっていう感じです。汗
◎真綿
お湯の中で繭のセリシンを少し溶かし引き伸ばし綿の塊にしたもの。
保温性、通気性、吸放湿性が良く軽いので高級布団に使用されてきました。
帽子状の真綿「帽子真綿」・座布団上の真綿「角真綿」と言う物がある。
また真綿を引き伸ばし作られた糸が真綿糸と言う。もちろん機械では引けないので手引き真綿糸。
◎絹紡績糸
繭玉から生糸を作った際に出来る繊維を細かく裁断し再利用して作られた糸。
生糸に比べれば繊維も短く、切断面も多く、光沢は無いがこれも立派な絹。
絹の靴下など光沢の少ない絹製品はこれが原料。ちゃんとしたシルク製品。
これらすべてが「繭玉(まゆだま)」から出来る「絹製品の基になるなる原料」で、すべてのシルク製品はここから始まります。
ちなみにシルク製品の凄い所は、絹(シルク)は焼け焦げますが、燃え上がる事はありません。
よって火事の現場でもシルクの衣服には火が付きません。これって凄い事です。
化学繊維の服が燃えると繊維が溶けて皮膚に引っ付きケロイド状になるが絹はならないんです!
シルクは軽い&光沢があるだけでは無いのです。シルクって凄いんです。絹のアピール!笑
◎シルクの判別方法
①火をつけると髪の毛が焦げた時に出来るような玉が出来ます。
②火をつけると髪の毛が燃えた時と同じ臭いがします。
③上記で出来た焦げによって出来た玉は、手でつまむとぽろぽろと壊れます。
皆さまからすれば当たり前かもしれませんが、詳しくは知らない人も多いはず。
ちなみにすべて上記の原料で作られた製品に対しての表記は
「絹100%」「正絹」「シルク100%」のどれかとなります。
参考
「真綿(まわた)」と言えば絹を意味し、「綿(わた)」と言えば木綿綿
(もめんわた)を意味する。
参照:ウィキペディアフリー百貨辞典
今回のメールマガジンは友人の運営する
「シルク製品 シルクの部屋」を参考にさせて頂きました。
シルク製品・シルク化粧品・シルクシーツ・シルクパジャマなどなど
次回は、皆さまから良いお題目を教えて頂けると期待して今回はこの辺で終わらせて頂きま~す。
では、ばいば~い!
※これらは2010年11月27日に西陣の糸屋が発行したメールマガジンを変更した内容です。
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最終更新日2012年2月
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