キビソ糸・ビス糸
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キビソ糸、ビス糸、初めてお聞きになる方も多いと思いますが、
実は糸の一種なのです!
しかもピュアシルクの、、、
以前お話しした生糸の製糸の時の話を少し思い出して下さい!
まずは、ごみっ!
間違えたっ!キビソ糸っ!
生糸を製糸する時に必ず糸口を見つけるという作業が必要になります。
その方法はお湯の中でブラシ(髪の毛をとく時に使う)を動かし繭の周りの繊度の不均一(不安定)な所を取り除き、綺麗に1本の糸が引けるようにするのです。そして均一な糸を製糸するのです。
しまった!製糸の話じゃないんだ今日は、、、)
その時、ブラシにまとわり付いたごみ!!!!
それこそがキビソ糸の原料なのです。
つまりキビソ糸の原料は、生糸のごみ!!!
そのゴミの特徴は、考えて下さい!
繭の外側、それは蚕が吐き出し
たはじめの一歩。
まだ綺麗に糸を引くことが出来ない練習段階なのです。
ではそれをどうやって糸にするか?と言うと、そのごみを集めて一
つの固まりにしそれを真綿のように手で引っぱり出すのです。
(簡単ですが製造の説明終わり!わずか2行っ!)
その珍しいキビソ糸の特徴は光沢がありとても柔らかいということです。
そして真綿のように太細が激しく、またラップというかすが所々についている織りにくい糸です。
ちなみに上級者向けですのである程度の経験者になってから手を出
して下さい。
最近ではあまり製造するところが無くなって手に入れにくい貴重な
糸です。
西陣の機屋さんにはこのキビソ糸を経て用に使われているところもあ
ります。
ちなみに漢字は生皮苧(きびそ)と書きます。
次は、かすっ!
間違えたっ!ビス糸っ!
この糸は製糸で生糸を引いた後に残る最後の内側の部分がこの糸の原料です。
シルクの中では一番年よりになってから出した部分です。
つまり、ビス糸の原料は、生糸の残りかす!!!
そのビス糸の特徴は、艶とはりがあることです。
現在ホームページ上で販売している赤城ビス生糸付き(現在は販売しておりません)はこのビス糸に生糸をつけて片撚りをかけ使いやすくした、今は無くなった製糸の貴重な最後の在庫糸です。使い手によっては経て糸にも使えます。残りわずかお早めにご注文下さい!(現在は販売しておりません)
製造方法は真綿のようにこのかすをお湯の中に入れ広げて最後にこれを引っ張り糸にしたものです。
現在では生糸をひいて蛹の部分まで巻き上げた絹糸の事をビス糸とも呼ばれています。
ちなみに漢字は皮巣(びす)と書きます。
今日ご紹介のキビソ糸、ビス糸はたくさん生糸を作っている製糸工場にのみ製造原料が出来、生産可能なほんとに希少価値のある自然の風合いのある糸です。
生産ロットによって常に太さ、風合いが多少違う糸です。
私もこれらの糸は大好きで玉糸、真綿糸と共に味のある織物を求める方にはもってこいです。
ただ国内の製糸業者がどんどん減る現在では段々入手しにくく稀少になってきました。
当店も何処まで販売出来るか??
※これらは2000年7月6日に西陣の糸屋が発行したメールマガジンを変更した内容です。
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最終更新日2012年2月
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