絹糸の恐るべし強度
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僕が織物を作りだして、はや5ヶ月。
色々な疑問を持ちながらようやく下準備が終わり、実際に手織りが出来るようになりました。
その中でふと思った絹糸の強度のことを今日は書きたいと思います。
みなさんのなかで、これだけのテンションで経糸を引っ張ったら糸が切れるのでは?と思った方はいらっしゃいませんでしょうか?
手を上げてみて下さい。
「はい、下ろして下さい」
過半数の人が手を上げていらっしゃいました。
(ま~じ~で~)
僕も実際なんどもそう思いました。
千切りの両サイドに出ている木の棒の先の方に重いおもりを吊し、
手元のレバーを倒し経糸を巻き取る。
カタカタカタと言う音と共に「こわ~っ」と何度もびびっていました!
そこで生糸ってどれぐらい強度があるか?と言うことが気になり早速、京都染色試験場に行き聞いてきました。
(長期研修を受けていたので先生と仲良いので、、、)
そこで返ってきた言葉が「生糸1デニールあたり3~4gの重さに
耐えると思うよ!」
そして実際に本にもそう書いてありました。(但し生糸。未精練)
っと言うことは、21中で63~84g。
(僕も実験しましたが本当に80gが持ち上がりました)
だったら
僕の使用した「21中10本片」(210デニール)
の糸だったら1本で630~840g。
ま~じ~で~!
経糸本数は1068本だから単純計算で672~897kg。
仮に精練をすることによって強度が半分になっても400kg
と、とんでもない引っ張り強度がある事が解りました。
もちろんすべてのテンションが均一に揃ったときの話なので
すべての状態がそうではないんですけど、、、
それでも私たちがびびっているぐらいでは切れないと言う事で一安心。
これからは皆さんも安心して引っ張りましょう!
絹糸は強い!
絹糸は凄い!
絹糸は最高!
これからも絹糸をよろしく!
※これらは2002年7月4日に西陣の糸屋が発行したメールマガジンを変更した内容です。
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最終更新日2012年2月
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